連載エッセイ「シンデレラ魂」|穂村弘・文|PHPスペシャル
『PHPスペシャル』2008.7-12|株式会社PHP研究所様
月に一度の連載で、「今回はどんな短歌だろう」と、毎回、原稿を受け取るのが楽しみでした。
穂村さんの短歌も他の方の短歌も、独特な空気感を持っていて、この原稿にはそれに呼応できる質感の挿絵を作らなければ、と思ったことがきっかけで、木版画の技法を取り入れた”彫り進み版画”で挿絵を制作することが多くなりました。
エッセイで短歌が取り上げられていた歌人は
7月:盛田志保子さん
雨だから迎えに来てって
言ったのに傘も差さず裸足
で来やがって
9月:時田則雄さん
嫁して祖母七十五年
ひともとの樹にたと
ふれば両手にあまる
10月:馬場あき子さん
わが背なに幾重ゆれおる
かげろうの秋の家霊の
みなおんななる
12月:飯田有子さん
「こわれないものはつくっちゃ
いけないの。こわれないものは
ほかをこわすの。」
1回あたりの制作の流れ
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制作数:1点
制作ペース:月に1回
原稿受領―最終ラフ:5~7日間
仕上げ:3~5日間/黒1色